新型コロナウイルスの感染者が国内で確認されて約3年が経ちました。徐々に行動制限が緩和されてきて、昨年あたりからリアル開催のイベント関係が復活してきています。
当社でも昨年から、さまざまな展示会や研修会に参加し、情報収集や工務店仲間との情報交換を始めています。そこで今回は、昨年から直近の3月にかけて参加してきた展示会や研究会について、ご報告します。
「ジャパン建材フェア」
こちらの展示会は、建築資材や住宅関連設備機器メーカーさんが一堂に会し、工務店などを対象に、新商品やオススメ商品の展示、即売を行うイベントです。昨年8月下旬、東京・江東区にある東京ビッグサイトを訪れ、さまざまな商材の情報収集を行いました。
日本最大級のイベントとあって、コロナ禍の中でも予想以上に多くの来場者で賑わう中、約200社の出展ブースを丸一日かけて回りました。
数ある展示品の中で注目したのが非常用防災設備です。2018年の北海道胆振東部地震の際には道内全域が停電に見舞われ、札幌も丸3日間停電になりました。この時の経験から、必要最低限の生活を送れる電源装置として、折り畳み式のソーラーパネルとポータブルバッテリーを購入しました。
特徴は、家電量販店などで販売されているものより大容量であること。さらに充電したまま時間が過ぎても放電しにくく「いざという時、電池がなかった…」という心配もありません。当社のバッテリーも昨年11月に充電し、約5カ月が経った今でもほぼフル充電状態をキープしています。災害時だけではなく、キャンプやアウトドアなどで普段使いもでき、活躍の場面が多いのも嬉しいポイントです。
NPO法人パッシブシステム研究会大合宿
今年2月14日、15日には3年ぶりにパッシブシステム研究会の大合宿が開催されました。この行事は、会員同士で日頃の苦労話や成功した事例などを話し合い、パッシブ換気の技術研鑽を積むとともに、会員同士の親睦を深めることが目的です。工務店や設計事務所、大学の先生、賛助会員さんなど、道内外から40名弱の方々が参加し、勉強会や討論会を行いました。
当社からは社長と枝里が参加しました。初めて参加した枝里が特に印象に残っているのが、「なんでも話そう生討論」です。1グループ5、6人に分かれ、全6グループでパッシブ換気住宅の技術についての討論や失敗談、ディスカッションを行いました。
メンバーの中には年代の近い設計事務所さんや「会社の後継ぎ」という同じ境遇の方もいて、切磋琢磨していく仲間として、より良い住宅づくりへの想いを共有しながら、とても有意義な時間が過ごせました。
「住設建材フェア inほっかいどう」
今月1日には、アクセスサッポロで開催された「住設建材フェア inほっかいどう」に行ってきました。こちらも3年ぶりの開催で、約100社が出展していました。以前に比べて、個性的な商品の展示が少なくなった印象でしたが、施工のしやすさや生活者のニーズを捉えて、既存のものをグレードアップさせた商材が目を引きました。
こちらの石膏ボードは、あらかじめ4面の面取りがされていて、施工性アップになる商品です。しかも価格は既存商品と同じな点も嬉しいポイントです。
室内をオシャレに演出するヘリンボーンの床は徐々に人気が高まっています。従来は短くカットした床材をV字になるように組み合わせて重ねながら貼っていくため、熟練の技術が必要で施工に時間がかかっていました。こちらの商品はすでにヘリンボーン仕様に床材が貼られているので、価格を抑えて今まで以上にお客さまのご要望を叶えられそうです。
キッチンや洗面室などの水回りの床にはタイルがよく使われますが、足元が冷えてしまうのが難点でした。こちらの石目調の床材は、タイルに使われる大理石の風合いや質感がありつつ、触れてもヒンヤリ感のない素材です。また、汚れや傷、水にも強く、見た目と機能性を両立した商品でした。
このようにイベントや勉強会への参加を通して、実際の商品を見ること、メーカーさんや発売元さんから直接説明を聞くことで、商品知識が深まり、より良い家づくりへの生きた情報が効果的に取り入れられることを実感しました。同時に、会ってお話しする人と人とのコミュニケーションによって、その場の空気を共有することの大切さに改めて気づかされました。
ウッドショックをはじめ、建材や土地の高騰、お客さまの光熱費負担の増加など、住宅業界は難しい課題も少なくありません。当社ではこうした時代の変化を踏まえ、住宅関連の商品、補助制度などについて、日々アンテナを張って情報収集に努めているところです。そのうえで、良いものは積極的に取り入れ、お客さまに喜ばれる家づくりに活かしていこうと思っています。
なお、先ほどご紹介したソーラーパネルとポータブルバッテリーは、当社の非常用電源として事務所にスタンバイ中です。ご興味のある方、実物をご覧になりたい方はぜひお気軽に事務所にお越しください。