食料品や日用品など、さまざまなものが値上がりしていますが、中でも家計を直撃しているのが「電気代」ではないでしょうか。オール電化住宅では、「冬の電気代がひと月で10万円を超えた」という話も耳にします。光熱費を抑えるためには、電気の使用量を少しでも減らしたいところですね。
「オール電化」と一口に言っても、使用している機器の種類によって消費電力量は大きく異なります。
今回は、電化改修工事が電気使用量の削減につながったSさま邸のケースをご紹介します。
当社が建て替えを行ったSさま邸は、今年で築16年目を迎えます。日中の日差しを効率よく取り込めるよう、南東側全面に丸みを持たせた外観のお宅です。
2階にあるリビングは、一日を通して陽の光が差し込み、ポカポカと暖かく快適な空間です。奥様によると「暖房は21~22℃の設定で少し動くと暑いぐらい」とのこと。築16年が経ちますが、高断熱・高気密の住宅性能が維持されており、暖房用の電気使用量は新築当初からほとんど変わりませんでした。
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そうした中、昨年、外壁工事のためにSさま邸を訪れた際、「電気の使用量は変わらないのに、電気代の値上げで月々の支払い金額が増えてしまった」との話を伺いました。この時、Sさま邸で使っていた「暖房給湯一体型電気ボイラー」がちょうど交換のタイミング。そこで、電化改修工事を行うことにしました。
新たに設置することにしたのが、ヒートポンプ式給湯器「エコキュート」(写真左)とヒートポンプ式温水暖房システム「エネフロー」です(写真は室外機)。以前の暖房・給湯一体型機器から、今回はそれぞれ別の機器を採用しました。最近の機器のメリットは、以前に比べてエネルギー効率が各段に良くなっていること。交換するだけで、ランニングコストを下げることが可能です。
昨年(2023年)6月に改修工事が無事に終了。新築当初から電気使用量の記録を取られているSさまに、数値を見せていただいたところ、工事の翌月からさっそく効果が表れていました。
まず、給湯と一般電灯にかかった電気の使用量は、これまで通りに生活して、前年比30~40%ダウンになっています。もともととても省エネライフのSさま。水温低下と昼間が短い1月で料金を比較すると、前年の19,316円から今年は10,483円となり、45%以上の電気料金節約につながりました。
暖房費はどうでしょうか。
冬期間(12月~3月)の暖房にかかった電気使用量は、12月がおよそ半分に減り、1月~3月の合計で21%削減になりました。今年3月は、2月より寒いかというくらい寒く、雪どけが遅かったですね。気象台データを調べると、札幌の今年3月の平均気温は平年より低い0.8℃、一方、昨年3月は平年より4℃近く高いなんと4.9℃もありました。それなのに暖房使用量は昨年とほぼ同じでした。新しいヒートポンプ式暖房ボイラーは省エネ効果がやはり大きい!!
ほくでんの補助制度もあります
今回の工事では、北海道電力が実施している「エコ替えキャンペーン」を活用しました。これは、北電と提携する工事店が行った工事を対象に、ヒートポンプ機器への交換にかかった設置費用の補助が受けられる制度です。Sさま邸では、最大額15万円の補助が受けられました。このキャンペーンは昨年に続き、4月1日から2025年1月末まで実施されていますので、今年度も利用が可能です!
ここ最近のエネルギー価格の高騰を受け、当社にも熱源改修工事のご相談・ご依頼がたくさん寄せられるようになっています。特に、昨年はSさま邸のほかにも電化・熱源改修工事を数多く手掛けさせていただきました。
「光熱費を少しでも抑えたい」「省エネになる暮らし方を知りたい」など、お聞きになりたいことやご相談がございましたら、ぜひお気軽にご連絡いただければと思います。