2024モデルハウスで太陽光発電量と電気代を検証しました

今年も残すところあと2ヵ月。当社の今年のトピックスの一つが、昨年に続き、新たなモデルハウスを公開したことです。

こちらが、4月から7月にかけて公開した「2024モデルハウス」。特徴は、南に面した勾配屋根に太陽光発電システム(4.08kW)を設置したことです。屋根は約39度の急勾配!冬場の積雪を落ちやすくするための工夫です。

もう一つの特徴が、シューズクロークの中に設置した蓄電池(9.8kWh)。太陽光発電で発電した電気を貯めておくことで、自家消費率アップにつながります。

また、ルームエアコン1台で家じゅうを冷房・暖房する「全館空調」を当社で初めて採用しました。全館空調で使う電力はできるだけ太陽光発電と蓄電池でまかなう計画です。

モデルハウスの公開を終えた7月下旬、オーナー様ご一家(ご夫婦と小さなお子さま2人の4人家族)がご入居されました。昨年同様、厳しい暑さとなった今年の夏、太陽光発電の発電量や電気代はどれぐらいだったのでしょう?そして、室内の暑さはどうだったのかも気になるところです。そこで、オーナー様にこの夏の状況をお伺いしました。

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まず、太陽光発電の発電量は7月が456kWh、8月が411kWh、9月が484kWhでした。ちなみに、2月中旬に太陽光発電の設置が終わり、3月から計測したデータでは、7カ月間(3~9月)の月平均発電量は475.45kWhになりました。これを1kW当たりに換算すると、発電量は116.53kWh。太陽光発電協会のガイドラインによると、太陽光パネル1kWの年間発電量は約1,000kWh、つまり1カ月で83.33kWhです。北海道でも本州に負けないくらいの発電量が確保できそうです。

続いて、太陽光発電の自給率は7月(入居後の1週間分)は96.5%、8月は105.8%、9月は148.9%という結果になりました。特に9月は好天に恵まれ、高い自給率を達成しています。

では、全館空調による室内環境はどうだったのでしょう?オーナー様にお聞きすると、「入居したのが真夏の時期でしたが、とても快適に過ごせました!」とのこと。日中のみ冷房を入れ、夜間は切っていたそうですが、朝起きた時から室温は平均25℃前後をキープ。湿度も平均63%程度に保たれ、寝苦しさを感じる日は全くなかったそうです。

お子さまが小さいうちは部屋の中が暑すぎないかなど、室温にとても気をつかいます。そうした中、「1日を通して部屋の温度変化がなく、安心して過ごせました」とのお声をいただきました。また、「札幌でも熱帯夜が増えているので、来年以降の夏も気にせず過ごせるのは嬉しいです」と大満足のご様子でした!

最後は電気代です。オール電化住宅なので照明や全館空調(エアコン)のほか、料理や給湯にも電気を使ったうえで、8月、9月ともに約5,600円になりました。(基本料金約3,700円含む)
一般家庭の1カ月の電気代が平均約1万2,000円(総務省家計調査報告・2023年データ)であるのと比べると、ほぼ半分に節電できたことになります。

また、2024モデルハウスは札幌版次世代住宅基準の最高ランク「プラチナ」認定の高断熱・高気密住宅です。住宅性能が高いことにより全館空調を効率的に運用できたことも、電気代の削減効果につながりました。

これから冬を迎えると、太陽光発電の発電量は夏よりも減り、暖房の使用で消費電力量は増えていきます。冬場の自給率は果たしてどれぐらいになるのか。次は冬のデータを含め、入居して1年後(来年7月下旬頃)の状況をブログでご紹介したいと思います!

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当社では、お客さまから入居後のご感想をお聞きするとともに、実際の光熱費やエネルギー使用量といったデータの収集・分析を行い、家づくりに活かしています。こうしたリアルな数値があることで、根拠に基づいた具体的なご提案ができることが強みです。例えば、太陽光発電と蓄電池の設置では、土地の広さ、建物の形状などを考慮しながら、お客さまがご要望する自給率や自家消費アップを目指すプランニングも可能です。

お客様にとって、光熱費への影響や室内環境などのリアルな数値はとても気になるところかと思います。お聞きになりたいこと、ご相談したいことがありましたら、ぜひご連絡ください!