気温が下がる今の季節こそ室内の湿度と結露にご注意を!

当社のモデルハウスが先日、無事に公開期間を終えました。ご来場いただいたお客さまは、当社の家づくりを実際に見ながら室内の快適性などをご体感いただけたのではないでしょうか。

モデルハウス公開中に「札幌版次世代住宅基準」の最上位「プラチナ」(旧基準の「トップランナー」)の第1号に認定されるという嬉しいニュースも!後日、札幌市職員の方々が見学に来られ、壁面太陽光発電やパッシブ換気システムなどをご覧いただきました。

ご見学いただいたのは10月初め頃。この頃は過ごしやすい気候でしたが、ここ最近は一気に気温が下がり、初雪の便りも届き始めましたね。外の冷え込みが強くなってくる今の時期、ぜひ気を付けていただきたいのが結露です。

結露とは、室内の空気中に含まれる水蒸気が窓ガラスなど冷たい部分に触れて冷やされ水滴に変わる現象のこと。「高断熱・高気密住宅は結露しない」と思われがちですが、暮らし方次第で結露は発生してしまうんです。特に今の時期は、家の中と外との温度差に加え、急に気温が下がったことで木の床や塗り壁などから夏場の湿気が室内に出てきて、室内の湿度が上がりやすくなります。

当社にも結露に関するご相談をいただくことがあります。お客さまの家にお伺いすると、結露にはお客さまの暮らし方が影響していることが分かりました。そこで今回は、結露の原因とその予防策をご紹介します。

一つ目:室内の湿度が高すぎる

新築をお引き渡して1カ月経つ頃、結露のご相談をいただいたケースでは、室内で加湿器を使っていて、部屋に入ると眼鏡がすぐに曇ってしまうほどでした。お聞きすると、以前住んでいたマンションでは乾燥対策として11月から加湿器を使う習慣だったそうです。

実は新築の家こそ、結露への注意が必要です。家を建てる時、基礎部のコンクリートや玄関土間のモルタルなどにはたくさんの水が使われており、これらの水が抜け切るまでには数年かかります。そのため、新築の家で加湿器を使用すると、湿気が多すぎる状態になってしまいます。

また、別のお客さまからは、「玄関の扉が結露した」との連絡をいただきました。原因は、寒くなりリビングの扉を閉めたことで玄関が個室状態になり、他の部屋より室温が低くなったことでした。

対策としては、玄関ホールに設置してある暖房機を運転していただく、リビングの扉を開けて玄関を暖め室内全体を均一の温度にする、もしくは湿度を下げるかのどちらかの方法があります。 こちらのお宅では玄関に小型の除湿器を置いたところ、湿度は適切な数値になりました。

二つ目:きちんと換気ができていない

寒くなると、換気口を閉めたり、換気システムのスイッチを止めてしまうケースがあります。ですが、換気をしないと湿気が室内にとどまり、結露をまねいてしまいます。空気も悪化します。寒い時期でも換気口を開け、機械換気システムの場合はスイッチを常にONにしておいてください。

三つ目:温湿度計はさほど正確ではない

【出典:エンペックス気象計さんホームページより】※スーパーEXタイプは精度がよいとされています

室内の温度・湿度を判断する際、温湿度計を使われる方が多いと思いますが、頼りすぎには要注意。温湿度計にはさまざまな種類がありますが、機種によって精度が異なり、実測値との誤差(大きいと10%以上)が出てしまうこともあります。また、長年使用するうちに湿度センサーが劣化するので、どうしても測定精度は低くなってしいます。 温湿度計の数値はあくまで目安としながら、加湿しすぎではないか、室内の温度が均一に保たれているか、換気ができているか、に気を付けていただければと思います。

湿度計とは別に、換気効果を確認するために、CO2モニターをリビングに設置することもおすすめしています。換気が悪いと頭の働きが低下すると言われており、湿度だけでなく、空気の汚れにも注意してみてください。

これから冬本番を迎えますが、適切な室内環境で暖かく快適に過ごしたいですね。ほかにも家についてのお悩みや疑問点などありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。