「札幌版次世代住宅基準」ってどうしてできたの?
札幌市では冬の暖房は必須です。でもそのせいか全国に比べて家庭から出るCO2の割合が高いのだそうです。
国は「省エネルギー基準」で住宅の断熱性能など定めていますが、札幌市は「この基準は札幌市ではまだ不十分。さらに高気密高断熱住宅の基準を定めてCO2の削減につなげよう。国内最高水準の性能を目指しながら、2030年までに約46万トンのCO2削減(2012年比)を目指そう」と「札幌版次世代住宅基準」を策定しました。
そして規定レベル以上の戸建て住宅を新築する札幌市民に建設費用の一部を補助することにより、普及促進を図っています。
補助金額はレベルによって違います
補助金額は、トップランナーが1件あたり200万円、ハイレベル同150万円、スタンダードレベル同80万円、ベーシックレベル30万円です。
平成30年度は全3回の合計で、トップランナー3件、ハイレベル7件、スタンダードレベル81件、ベーシックレベル21件の枠がもうけられました。
そして私たち拓友建設はここ数年、必ずトップランナー又はハイレベルの補助金を利用させていただいています。
住宅のレベルが高いことの利点
トップランナー又はハイレベルの住宅だと、真冬の北海道でも日差しが入れば無暖房で過ごせます。外は氷点下でも家の中はどこも同じほわっとした温度。
それは夏でも当てはまります。外は30℃超えの真夏日でも日中の日差しを遮蔽すれば、冷房を入れなくてもわりと過ごせます。冷暖房エネルギーの節約で電気代は安くなり、CO2もカットできます。
住宅を高気密高断熱にしていくと初期費用はかかりますが、年間の冷暖房費が安くなるのでその分は必ず回収できると思っています(もちろん節約意識ゼロでつけっぱなし、開けっ放しではダメですよ)。
その間、毎日の生活が快適なことは言うまでもありません。
「スタンダードで十分」と言っていて、建てたすぐ後から「やっぱりトップランナーかハイレベルにしたい」と希望してもすみません、それはちょっと無理です(改修するにはたくさんのお金がかかってしまいます)。
一生に一度か二度の大きな買い物。勢いにまかせずじっくりと家族で話し合ういい機会です。住宅の寿命が長くなってきています。たぶん子や孫の代まで残るでしょう。
家族の意見がまとまった後、みんながワクワクする家造りの開始です。
施工側の苦労
住宅の性能は数値で表せます。今の時代の「見える化」はお施主様にとってとてもいいことですね。実は私たちにとってもいいことです。数値=施工力ですから。
ここで会社選びが重要になります。いい住宅性能の数値は一朝一夕で出せるものではありません。気を抜かず、手も抜かず、丁寧に、丁寧に。施工側が経験と研究と勉強を重ねて、やっと満足のいく住宅性能の数値が出るようになるのです。
隙間相当面積でいうと、私たちはどの現場でもすべて「C値=0.5c㎡/㎡」以下です。
次回はトップランナーの新築住宅をご紹介します。
画像では家の性能は見えないのですが、冬暖かく夏涼しい本当に快適な家ですよ。