設計/N建築設計室
Sさま邸の特徴
太陽光発電と蓄電池を設置して、停電時や電気代が高い時間帯に蓄電池の電力を有効活用し、住宅を長持ちさせるためシロアリ対策を施した基礎断熱材の採用、空き巣防止に防犯合わせガラスを採用するなど、家をさまざまな災いから解放してくれる「防災の家」です。
Sさまは本州のご出身。本州で太陽光発電システム付きの家も建てていて、その便利さや電気代の安さなど、メリットを既に実感されていました。
Sさまはその後札幌に引越し、家を再度新築することに。改めて太陽光発電システムを導入することを希望されていました。最近は北海道胆振東部地震による停電の怖さや、売電価格が十数年前に比べて約半額に下落したこともあり、パネルをたくさん屋根に載せるよりも、蓄電池に貯めて電気代の高い時間帯や非常時に使う、という使い方が増えてきています。Sさまもご自身で情報を集めてそのような使い方を希望されました。太陽光パネルは約2.5kW、蓄電池は約5kWあり、1日分近くの電力を供給できます。晴れていれば、3~4時間で満充電できます。
また、これは当社の標準仕様でもあるのですが、基礎断熱材はシロアリを寄せ付けないスタイロフォームATを採用しています。札幌にはシロアリが自然に生息しており、基礎断熱材に蟻道を作って木材を食い荒らす恐れがあります。当社では、お引き渡した後も長期間メンテナンスコストが安く、トラブルが起きにくい家を目指しています。シロアリ被害に遭って駆除に莫大な費用をかけるリスクを考えれば、多少高くてもスタイロフォームATを採用した方が安心だと判断し、標準仕様にしています。
Sさまはご夫婦がそれぞれ夢中になれるご趣味を持ち、暮らしを楽しんでいます。それぞれ個室を設けました。
奥さまは、着物の着付けなども行うため、洋室内に畳コーナーを設けました。ご主人は、個性的な壁紙をセレクト。
階段は直線的に2階まで上っていますが、将来足腰が弱ったときのことを想定し、手すり部分に階段昇降機をつけられるように設計しています。
過去に、本州でご親戚が空き巣被害に遭った経験があるそうです。そこで安心のため、費用はかかりましたが大半の窓に防犯合わせガラスを採用しました。空き巣は、入りやすい家に入るというのが鉄則です。住宅が密集したS様邸近辺では、こうしたガラスを採用することで早々に犯人はあきらめて別の家をターゲットにする可能性が高いでしょう。防犯カメラを取り付ける家は増えてきていますが、防犯合わせガラスを併用すればさらに安心だと思います。